痩せるコーラ

自分が考えている事をまとめます。毎週木曜21時更新(予定)

家族愛?そんな事よりオナニーだ!

家族愛ブーム

「家族」
この言葉にどう言ったイメージを抱いただろうか。

広辞苑によると家族の意味はこの通り。

夫婦とその血縁関係者を中心に構成され、共同生活の単位となる集団。近代家族では、夫婦とその未婚の子からなる核家族が一般的形態。

広辞苑さんもそう言ってるし、最近の家族像はクレヨンしんちゃんみたいな核家族らしい。

でこの「家族」。
最近何かと「家族って素晴らしいね!」
というテーマの番組や映画が増えてる気がする。

大ブームを起こしたアナと雪の女王も結局
「得体の知れない金持ちイケメンよりもやっぱり肉親である家族だよね!」
という結論であった。
元ネタの雪の女王そんな話じゃなかっただろ!

アナと雪の女王 MovieNEX [ブルーレイ+DVD+デジタルコピー(クラウド対応)+MovieNEXワールド] [Blu-ray]


ハリウッド版ゴジラ(マグロ食べない方)とかインターステラーも家族愛が重視されてた。
ビリギャルの映画も受験部分はオマケで
実はギスギスしていた家族が上手く行ってめでたしめでたし
って話なので家族愛の話である。

つまり、ここ数年は家族愛ブームである。
いやもっと前からだった気がするが。

そんな家族愛ブームに
「家族ってそんな良い物じゃないよ!悲惨な思いをしてきたアタイを見てみな!」
と疑問を投げかけるのが
下重 暁子の「家族という病」である。

家族という病 (幻冬舎新書)

アメリカ大統領選で見る家族観

「家族という病」はベストセラーらしいので日本人の多くが現在の家族観に疑問を思ってるという事。

日本で蔓延してる家族観って現実に即してなくね?
じゃあ他の国の家族観ってどんなんよ。

よく触れる異国の奇妙な家族観の代表格はアメリカ大統領選挙である。
選挙期間中はいつも家族を連れまわしてアピールをする。

オバマ大統領の選挙中も奥さんはまだしも娘も一緒に登壇し、スピーチしていた。
「私のパパすげぇ良い人だから投票してね」
って感じ。

おまけに野党から「大統領の娘の品行が悪い」とか非難されるしね。
政治に関係ないだろ。

www.huffingtonpost.jp


こんな家族愛プッシュ、日本人だったら
「子供がかわいそうだ」とか「気持ち悪い」
と思うのではないのか。

薄々感づいていると思うが
我々は仲むつまじき家族であるとアピールしないとアメリカの選挙で勝てない。
独身の小泉元首相が奇妙に写ったに違いない。

それは何故か。
「家族とも上手くいかない奴が仕事が出来るはずがない、という考えがアメリカを支配している」
と主張する人も多いが、そうではない。

アメリカの家族 (岩波新書 新赤版 (671))

アメリカの家族の実態

事実、アメリカでは以下のような家族の危機があり、上手くいかない家族が増えている。

挙句の果てには自分の子供を認知しない父親と認知して欲しい母親のトラブルを白黒ハッキリさせる為にDNA鑑定をしてその結果で一喜一憂するTV番組をやっているくらいである。
すごいね。自由の国アメリカ。

アメリカのDNA鑑定番組「You are not the father」クソワロスwwww


つまり大統領選等で打ち出される家族像は理想像であり、アメリカ国民に
「家族がギスギスしないようには、こういう家族になればよいんだよ」
というお手本売り出しキャンペーンである。
キャンペーンが激しい時ほど、アメリカ内の一般家庭はギスギスしている。

ここから導き出される事は
「世間一般が家族間で上手くいかなければいかない程、家族愛がウケる」
なのではないか。

モテない奴ほどエロゲ―ハマる理論。

神のみぞ知るセカイ 1 (少年サンデーコミックス)

資本主義の家族

先程の考えをアナ雪ブームが発生した日本で当てはめると日本も家族トラブルを多く抱えている国という事である。
現実のトラブルから目をそらすために家族愛テーマの作品という麻薬打ってトリップしよう という風潮。

ムスビ「違う!これはタダのビタミン剤じゃ!」

では現代が抱えている家族に起因するトラブルや悩みとは何か。
以下が代表例である。

  • 未婚化、晩婚化
  • 性的マイノリティ問題
  • 介護疲れ
  • 相続に関する問題

未婚化、晩婚化

アラサ―やアラフォー独身の人から良く聞く話として
「親父がオレの年齢の時はもう子供がいたのになぁ。」
という話である。
また「父親(母親)のように慣れる自信が無い」という人も増えている。

この人たちは家族像を自分の実家に当てはめているため、理想と現実のギャップに苦しむ。
また後述するが親の健康問題も出てくる為、現実的に後述の介護や相続の問題で頭が痛い。

私たちがプロポーズされないのには、101の理由があってだな (一般書)

性的マイノリティ問題

ゲイの人でも当然、親は男と女のヘテロである。
それはまぁ脊椎動物の仕組み上しょうがないね。

なのでこの人達も家族像を自分の実家に当てはめて苦悩する。
素晴らしいパートナーがいるから良いじゃん となる人もいると思うが。
また知られていないが性的マイノリティは一般的にお金がかかる。
子供も養子等を考えない限り難しい。老後が心配である。

www.excite.co.jp

介護疲れ

最近、介護疲れに起因する殺人事件が増えてる。
70歳の娘が90歳の母を殺す事件とか痛ましい。

介護は重労働な上に、介護してる側も大抵50代以上で体力的にきつい。
「親の面倒をみるのは当然だろ!」みたいな風潮あるしね。
こういう空気を察した親は、子供の迷惑をかけないように自殺する案件も増えている。
現代版姥捨て山か。

matome.naver.jp

相続に関する問題

日本の相続税は安くない。
相続した土地を売らないと税金払えないというパターンが多い。

しかも最近は一部の都市圏以外では土地の価値は下落しているので売っても大した金にならない。
死んでも家族は故人の事を世話しないといけない。


いずれの問題も

  • 社会が豊かになり平均余命が伸びたこと
  • 一般市民でもそれなりの資産を築ける中流層の出
  • 男女ともに個人が自立できるようになった教育の充実

から起因している。

まとめ

つまり豊かになる事と家族に起因するトラブルや悩みは切っても切り離せない。
トラブルや悩みに遭遇した時、それらがない原始的な家族像を夢見る。
「アナ雪みたいな仲が良い姉妹でいたいなー」
「野原ひろしみたいな父親になりたいなー」
そして叶わぬ自分とのギャップに悩む。

そんな喉が渇いて海水を飲むような真似を止めて、理想の家族像を窓から投げ捨てよう。

そして孤独死しよう。

孤独死なんてあたりまえだ