ファストフードは衰退しました
死に体のマクドナルド
マクドナルドがアカン事になってる。
例の食品偽装事件を代表にここ数年は減収や不祥事などで良いニュースを聞かない。
マクドナルドがこんなに苦しかったらモスバーガーウハウハだな!
と思っていたがそうでもないらしい。むしろ原材料高騰で減収してた。
しかもケンタッキーフライドチキン等のファストフード店も苦境に立たされている。
言われていればここ数カ月で一回も行ってないような...。
よくマクドナルドの前社長の原田氏が戦犯扱いされているが他の大手がこんな感じなので時代の流れというファクターも大きい気がする。
この事は「マクドナルド 失敗の本質: 賞味期限切れのビジネスモデル」という書籍で詳しく分析している。
内容的には「仕組み上もはやマクドナルドはもう時代遅れだよ。誰も求めてないよ」という余命数年宣告であったが。
なぜ20世紀に席巻したファストフードはこれほどまでに廃れてしまったのか。
それは以下の原因が考えられる。
- 中食の進出
- 健康志向の広がり
- 外食のプチぜいたく志向
中食の進出
外食する人は減ってる
かと言って自炊する人も特に増えてない。
つまり惣菜を買ってきて家で食べるという人が増えたのである。
レストランで食べるのが「外食」自炊を家の中で食べるのが「内食」とするとその間だから「中食」ってわけだ。
ほっともっと(ホモ弁)で弁当買ったり
セブンイレブンでサラダチキン買ったり
スーパーでアジフライ買ったり。
なんで中食が普及したのか。
以下が主な理由と考えられる。
- 速い・便利
- メニューが豊富
- 落ち着いた場所で食べられる
速い・便利
私もマクドナルドとか殆ど行かなくなったのは正直言うと「遅いから」である。
ファストフードなのに遅いとはこれ如何に?と言った感じだが実際買ってみると出来上がるまでに2,3分待つ事になる。
しかも最近は客も減っているので作り置きも減っていて出てくるまでに更に時間がかかる。
堅調な「はなまるうどん」とかはセルフ方式な上にうどんも注文から30秒程度で出てくる。
しかもマクドナルドより旨いし。
更にこれでコンビニだったら
サラダ200円をレジに持っていて、カードでピッで終わりである。
24時間やってるし。
メニューが豊富
以前の記事でも書いたが実は私はベジタリアンである。
そうなると困るのが「外食すると食べる事が出来るメニューがない」という問題。
特にマクドナルドとかポテトとアップルパイくらいしかない。自分のせいだが。
そういう時に便利なのがスーパーの総菜。
ひたすら卯の花とひじきを食べる。旨い!
こんな感じで自分の食べたいものを手に入れる事が中食提供店のおかげで簡単になった。
そのうち「北京ダック食べたい!」と思ったら北京ダックを買って帰れる店が出来るに違いない。
落ち着いた場所で食べられる
マクドナルドの固い椅子に座って、せわしなく食べるよりも家に帰って録画した番組見ながら食べたいよね。
特に若年層は、携帯電話やインターネットに要するお金と時間が急速に増えて、インドア化が強まっている。
要するに「お家大好き」なわけだ。
また飯を食いながら人と会って話さなくてもSNSやチャットツールの登場で家にいながら友人・知人と交流できるのがそれに拍車をかけている。
会って話してもSNSで話した話題の延長戦だったりするし。
そうなると若者の食卓風景のトレンドは
「TVの前でスマホを片手にSNSを見ながら、コンビニやスーパーで買ってきた惣菜をもそもそ食べる」
という状態である。
でもこれってマクドナルドのテイクアウトでもいいよね。
と思うが、健康志向がそれを阻んでいる。
健康志向の広がり
「マクドナルドは体に悪い」
もはや検証するまでもない自明なフレーズである。
それはモーガン・スパーロックのドキュメンタリー映画、スーパーサイズ・ミ―を見れば明らかだし、マクドナルド自体も健康に良いというアピールもしてない。
でも若者が健康に気を使うか?老人かよ?
と思うかもしれないが、昨今の健康志向は
「健康的な生活をすれば、スリムな体が手に入って容姿も綺麗になる」
という容姿は健康的な生活によって手に入るという見た目成果主義社会から来てる。
頑張った人はイケメンや美女になれる、ブスは怠けた結果という風潮。
毎日スムージー飲んでも竹ノ内豊や佐々木希にはなれないと思うが。
つまり健康に気を使うのがオシャレなのである。
だから低カロリーなものがもてはやされる。
逆に美味しくても不健康なものはダサい。
富士そばが「蕎麦は低カロリーだよ!」と触れこむのもダサいというレッテルを張られないためである。
ホモ弁(ほっともっと)も体重計のタニタと提携して体に良い弁当を出している。
コンビニ弁当も健康に悪いイメージがある為、コンビニも従来の弁当を捨てて新たな形を模索している。
セブンイレブンのサラダチキンがウケたのは低カロリーな高タンパク食品というのが大きい。
外食のプチぜいたく志向
外食自体の傾向はどうかというと客単価は上がっている。
それは客が以下のものを求めているからである。
- 美味しい食事
- 行き届いた接客
- 落ち着いたスペース
客は飯を食べに来てるというよりも非日常を求めており、
普段使えないような椅子に座り
普段受けないようなサービスを受け
普段食べないような料理を食べて
食事をしたいしたいのである。
そういう意味で家庭ではほとんど食べないような寿司、ステーキ等が人気の傾向にある。
スターバックスもある意味この延長戦上にいて普段飲まないようなコーヒーをゆったり飲みたいのである。
決してMacBookをドヤ顔で開く場所ではない。
ハンバーガーも普段食べないが、固い椅子で「食べたら出ていけ」的な態度を取られるような場所に進んでいきたい人はいない。
まとめ
こうして20世紀に席巻したファストフードは時代の流れに取り残された。
うーん。考えれば考えるほど、マクドナルドが起きあがるビジョンが見えない。
まぁ別に近くのマクドナルドが潰れても構わないけど。
いやハッピーセットのオモチャが手に入らないのは困る。
ハッピーセットのサスケだけは買い占めておくべきだった…。