全米ライフル協会の歴史をざっくりと紹介してみた
ラスベガスで銃乱射事件が起きましたね。
実は私、ラスベガスに通算1年くらい住んだ事あるので
よく知っている場所で殺戮が行われてしまい、かなりショック。
ホテルの32階からマシンガンで掃射とか
逃げ場ないでしょ…。
これは
「銃があれば、銃乱射事件は防げた」
でおなじみの全米ライフル協会も流石に抑えたコメントをするやろ…
全米ライフル協会「確かに悼ましい事件だが、今回の犠牲者の数以上に銃は人々の命を救っている!必要な代償だ!」
!???
これくらいの犠牲は仕方ないということか??
ここまでくるとすげぇな…。
しかしこれでもアメリカ人の多くが全米ライフル協会を支持して、銃規制に反対してんだよなぁ…。
全米ライフル協会もイキるわけだ。
日本でも有名な「全米ライフル協会」。
しかしその歴史は自分も知らないし、多分知っている人は少ない。
というわけで、ざっくり全米ライフル協会の歴史を調べてみた。
1:爆誕期(19世紀中盤~19世紀末)
創立者の一人のジョージ・ウッド・ウィンゲート将軍(北軍)は南北戦争中、毎日悩んでいた。
ウィンゲート将軍「全然、銃が当たらんやん!一発当てるのに数百発使うとかどういうことや!!!」
(↓ウィンゲート将軍)
ちなみに当時使ってた銃はこんな奴。
1分間に15発くらい撃てる。
(南北戦争後に大量に余ったので戊辰戦争に乗じて、日本に売りつけまくった)
弾が無駄になるとお金かかるし、
敵を倒せなくて被害が広がるし、で絶望的。
ウィンゲート将軍は考えた。
ウィンゲート将軍「イギリスやアイルランドの軍隊はもっと命中率良いらしい…」
ウィンゲート将軍「視察や!視察!」~視察中~
イギリス国民「趣味の狩りで銃使いまくって上達したゾ!」
アイルランド国民「銃を使ったスポーツ大会が各地でやってて、そこで優勝を目指すうちに上達したゾ!」~視察後~
ウィンゲート将軍「なんや。軍隊での演習あんま関係ないやんけ!」
ウィンゲート将軍「これからは趣味やスポーツで銃を使う時代や!!!!」
というわけで銃を使ったスポーツや娯楽に力を注ぐように。
(↓スポーツで銃を撃つ若き日の麻生財務大臣)
そして、それを推進するために民間人が銃を持つことを推奨し、
全国規模の団体を作った。
それが「全米ライフル協会」である。
つまり、最初は全日本ボウリング協会みたいなスポーツ団体だった。
2:調子ノリ期(20世紀初頭~中盤)
最初は趣味として民間人に銃を広めた全米ライフル協会。
そんなことをしていくうちに銃を撃つことを仕事にしている
軍人や警察官に技術で追い越してしまう。
やはり趣味は最強。
アメリカ政府「全米ライフル協会ちゃんさー、軍隊の銃の技術高めてくれない?」
全米ライフル協会「マニュアル作ったで」
アメリカ軍人「んほおおお マニュアルわかりやすいいい」
こんな感じで政府と全米ライフル協会はズブズブになっていく。
また銃メーカーも全米ライフル協会が民間人や政府に銃を推薦してくれるので言うことを聞くように。
銃メーカー「こんな感じの銃作ったけど、どうかな?」
全米ライフル協会「ええんちゃうか」
銃メーカー「んほおおおお 大量受注きちゃううううう」
(↓全米ライフル協会の影響があったとされるスプリングフィールドM1903小銃。
第一次、第二次世界大戦で使われた。)
もはや全米ライフル協会を止められるものがいなかった。
そこで生まれる慢心…。
しかしここから全米ライフル協会は苦難が始まる。
3:政治介入期(20世紀中盤~現在)
1970年ごろになるとベトナム戦争も終え、銃は野蛮のシンボルになっていく。
また、このころから銃の殺人事件などが注目されることになる。
(↓一般的なベトナム帰還兵)
そんな背景もあり、1968年の銃規制法(GCA)を皮切りにどんどん銃の所持や購入が厳しくなっていく。
最初は
全米ライフル協会「まぁ俺たち、趣味やスポーツのための団体だしー。関係ねーよ」
と余裕ぶっこいていた。
しかし銃の所持が本格的に規制されはじめると
全米ライフル協会(建前)「銃の所持は憲法に書いてある国民の権利だ!国民の権利を守れ!」
全米ライフル協会(本音)「ふざけんな!俺たちが良い思いできなくなるじゃねーか!」
と反発を強める。
そして1980年ごろから銃規制反対の政治団体を作って献金し始めて
政治家に金をつっこみ始めた。
政治家「銃規制法案を骨抜きにしたけど、どうかな?」
全米ライフル協会「ほれ!金じゃ!」
政治家「んほおおおお 選挙資金手に入れちゃうううううううう」
こんな感じで抵抗していって、現在に至る。
(↓全米ライフル協会に懐柔される政治家)
4:まとめ
よくアメリカ共和党が全米ライフル協会の影響が強いといわれているが
アメリカ民主党も銃メーカーがスポンサーという議員も多い。
去年の大統領選で有名になった
民主党のバーニー・サンダースも銃メーカーが最大のスポンサーだったりする。
150年近く、アメリカの社会に深く根差している銃。
多分、完全になくなることは難しい。
(↓銃をアメリカ社会からなくすために感情に訴えるオバマ前大統領)